出展者インタビュー Vol.2

こんにちは!
この展示会では、私、松澤が書いた「I love you」の翻訳文(候補は33編)から、それぞれ好きなもの・気になったものなどを選んで各作品のタイトルにしています。
なぜその文を選んだのか、その文を読んでどう感じたのかの2点について、出展メンバーに話を聞いています。

2回目は佐藤夏月さん。選んだ文は「ずっと二人で寒さの中にいようよ。」「飴細工みたいに脆くて甘い、そんな幸せが飽和してこわかった。」です。それぞれについて話してもらいました。


「ずっと二人で寒さの中にいようよ。」

①なぜその文を選んだのですか?

単純にすごく共感できる詩だったので選びました。凍えそうな夜でも、隣に好きな人がいたらずっとこのままで居たいな、って寒さに浸る気持ちがThe恋心って感じで素敵だと思いました。

②その文を読んでどう感じましたか?

夜の中に溶ける白い吐息のイメージで描きました。ふわふわと広がりながら、星空になっていき、二人だけの世界ができる、みたいな。


✉松澤より

これは「二人でいることの温かさ」を「寒さ」ということばの中に込めた文章です。「二人だけの世界」というのが、まさにその通りだな、と思います。
息みたいだなって思った〜!わかる〜!と心の中で大興奮しました。星が綺麗な山奥で、身を寄せ合って並ぶカップルみたいな印象を受けます。優しくてキュンとする作品です。


「飴細工みたいに脆くて甘い、そんな幸せが飽和してこわかった。」

①なぜその文を選んだのですか?

パッと見て、すぐに色が浮かんできた詩でした。幸せが溢れている色と、キラキラした飴。個人的に色を主役に作品を作るタイプなので、これは描かねば!と思って選びました。

②その文を読んでどう感じましたか?

パッと見て幸せを感じるようなトーンの色の空に、飴細工みたいな玉が降ってくるイメージで。バックの空を繊細な色味で柔らかく描けたのが気に入っています。


✉松澤より

別の展示会で初めて作品を見たときから、佐藤さんの色の使い方がだいすきなので、詩を読んで「色が浮かんでくる」と言ってもらえるのがただただ嬉しい限りです。
金箔飴みたいなキラキラが降っていて、「神さまのいるところからこぼれ落ちた幸せ」が私たちのところにやってきているみたいだな、と思いました。

実はこの文章には前身となるショートショートがあります。そのショートショートは黄金色の空を見て思いついた話なので、「空」がシンクロしているところにびっくりました。そのときのショートショートはもっと暗いというか、変わることの不安みたいなものを描いた(何せ当時受験生だったので……)話だったので、佐藤さんの作品を経て「幸せ」なものになったのがとても嬉しいです。


2回目の出展者インタビューは以上になります。
直接的に詩に書いていない部分がシンクロするのは、私にとっても発見で面白いです。次回もお楽しみに!

松澤まど花

どうか、貴方の恋が叶いませんように。